製造方法/スポンジチタン
「マグネシウム還元法(クロール法)」により、
純粋な金属チタンを分離・精製。
スポンジ状になっている「スポンジチタン」を製造します。
スポンジチタンの製造工程
*チタン鉱石(原料)から四塩化チタンへ。「TiO2+2Cl2+C→TiCl4+CO2」
原料となるのは、ほとんどがルチル鉱です。
これに塩素と炭素を加え、約1000~1100℃で反応させて、中間材料となる粗四塩化チタン(TiCl4)を作ります。
高温での反応のため、粗四塩化チタンは気体ですが、冷却し液体にします。粗四塩化チタンを蒸留塔にて精製し、純粋な四塩化チタンを次の工程へと送ります。
**マグネシウムで還元、スポンジチタンを製造。「TiCl4+2Mg→Ti+2MgCl2」
不活性ガスで満たされた容器中に液体のマグネシウムを投入した後、液体の四塩化チタンを滴下して反応させ、チタンと塩化マグネシウムに分離することでスポンジチタンを製造します。
この方法は、還元剤として金属マグネシウムを使用することから、「マグネシウム還元法」または考案者クロールの名前を取って「クロール法」ともよばれる代表的な製造法です。
また、分離された塩化マグネシウムは、電気分解により塩素とマグネシウムに分離して、再び反応工程へと戻し活用されます。
蒸留塔
流動塩化設備
還元レトルト
スポンジチタン塊
スポンジチタン